9月の読書まとめ

tama

2019年10月01日 10:19

9月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:2281
ナイス数:227



日本の刺繍 (京都書院美術双書―日本の染織7)感想
図書館まとめ借り3 刺繍は凄いもんだという思いがあったせいかシリーズの他のに比べて感動は少なかった。でもトップの天寿国繍帳は「下地布の部分」が見えないように全面刺繍で出来てるというのに驚き。4釈迦説法図の菩薩さん、どこかで見た顔だなと思ったら法隆寺金堂壁画の観音さん。刺繍の方は唐からの輸入品と説明されてた。まだ関税どうこうのない時代のことゆえ。のけぞったのは
卍丸紋に宝尽くし文様腰巻。小紋散しにしか見えないほど、是非画像検索してみて欲しい。京都工芸繊維大学蔵。
読了日:09月01日 著者:河上 繁樹


日本の染織 (12) 日本の絣 (京都書院美術双書)感想
まとめ借りの?冊目 覚えてない。①絣は染めた糸による織物 ②この作り方は日本では琉球が最初 どっちも初めて知った!絣って型染と思ってた(安いプリント地しか知らないもので)。で、22、31の模様はふみどんのお父ちゃんが沖縄で買ってきたアロハ風シャツの柄にそっくり(ただしプリント)で、今はおらが遺品としてもらって愛用してる。苧麻、芭蕉、桐板と見慣れない材料名も。子供の着物が沢山見られてほのぼの。中身のチビはどんな子だったのだろう。
読了日:09月02日 著者:岡村 吉右衛門


合葬 (杉浦日向子全集 (第2巻))感想
図書館本 遅れてきた杉浦日向子ファン 全部マンガ。エロでもお笑いでもない。彰義隊の話と近代浮世絵師の絵の話。彰義隊、映画の方が先だった。若者の顔が見分けきれない。見開きの空は史実の季節から見ると、梅雨明けのスコーンと抜けた夏空なのですね。会津へ向かう若者がぶっ倒れて見上げた空にふさわしい。旅の親子の娘がたまらなく可愛い。YASUJI東京はマンガが心象スケッチみたい。しかし、画家の姿が見えないって別に良いのでは?殺した個性というのが静謐につながるようだと思う。
読了日:09月03日 著者:杉浦 日向子


こぎん・刺子 (京都書院美術双書―日本の染織13)感想
まとめ借り 刺し子、以前美の壺でやってたけど、昔、東北では寒さゆえに綿が育たず⇒木綿が作れず、麻が四季通じて着物の素材。木綿が高くて布を織るほども買えず、麻織物の目を木綿糸でふさいで防寒仕立てしたのが始まり。女性は前掛けの麻布に綺麗な糸(古着からとった)で幾何学模様を描き出した。私の母も東北人。晩年まで着物で通したが年取ると着物は疲れると言って洋服になりいきなり老いて亡くなった。この本やシリーズを見せたかったなあ。
読了日:09月03日 著者:荻窪 清子


日本の染織 (11)日本の絞り (京都書院美術双書)感想
まとめ借りラスト 見慣れた風合い。裏地が絞りの半纏ってカッコつけすぎだろー13。総絞りの振袖!59 なんと穏やかで落ち着いた出来栄え。濃いピンクの子供着14の可愛らしいこと。娘に着せたかったなぁ。

読了日:09月03日 著者:安藤 宏子


The Art of水木しげるロード感想
図書館本 書架で偶然 水木ファン 境港の水木ロードのブロンズ集だな 妖怪の解説は誰なのかどこ探しても見当たらない。水木さんのほかの本から引いているようだが・・。目玉おやじの頭が撫でられてツルツルに光っている。随分前に見に行ったときもそうだった。可愛いんだわ。まあるい頭は。ブロンズ像増えてるようだ。妖怪ジャズフェスも水木ロードも随分街のためになっている模様。JR、随分いろんな列車やら誂えたんだねえ。まだまだ安泰。でも今の鬼太郎ちょっとキャラ作りいいのかねえ。水木先生の泥臭さがないのは。
読了日:09月08日 著者:水木 しげる


江戸の旅人 書国漫遊感想
図書館本 著者検索で 杉浦ファン 3p単位で書かれた書評というか感想。佳き言葉と文字を連ねた感想が香しい。情緒ある文に使われる漢字はどうやら江戸言葉のせいか、音読が難しい。それ故なのか、いい文だなあと思えてしまう。文章自体が綺麗に見えて来て。読んでみたくなる本が一杯出て来て、おいおいと自分に声をかけてしまうほど。
読了日:09月09日 著者:杉浦 日向子


([ん]1-1)とっさの方言 (ポプラ文庫)感想
図書館本 書架?おススメ? いろんな作家たちによる方言エッセイ集で都道府県ごとにまとめてる。北海道弁の「なんもなんも。なんもさ」と言ってた兄を思い出した。「はたく、めんちゃこい」も懐かしい響きだなあ。「しょったれ」新潟のエピソード「下半身にコタツを装着したまま手の届く範囲にあらゆる物を散らかしている」の情景が素晴らしく、そうかコタツは装着するものなんだ!と感心してしまった。書いてる作家さんたちの著作を読んでみたくなった。
読了日:09月15日 著者:小路幸也,大崎善生


江戸を愛して愛されて感想
図書館本 著者検索で ファンだし 借りてみて分かったこと;本の後半はマンガ。この人の絵は好い。p11の吉原の門松で羽根をつくちっちゃい禿ちゃんが泣きたくなるほど可愛い。江戸の小学校;江戸の庶民の子が通った手習い所では、普段目にする草書が読めるように教えたため楷書が読めないやつが出来ちゃった。江戸は丼物の地。上方の粋(すい)は、手間とカネを湯水のように使わねばならず、且つ、決して自慢してはならぬ。自慢するのは田舎者、イモ、肥えタゴ担ぎの成金。粋(いき)は「そぎおとす」。
読了日:09月19日 著者:杉浦 日向子


杉浦日向子の江戸塾 特別編感想
図書館本 杉浦ファン 著者検索 「特別編」って小さく書いてある。あちこちに掲載されたいろんなジャンルの人との対談集。その中でやっぱり小説家は話し方が尊大、不遜。職業病かと思った。江戸の味付けは基本甘辛、酒も甘口。後世の東北人好みだな。甘いのはご馳走。しかも酒は酒屋が水を足して割って売ってた。一斗飲めるのもいたはず。江戸っ子は顔がいくつもありいつもべらんめえじゃなく、お白州に出たら丁寧な言葉使いが出来た。おかみさん達はすきま業で稼いでおり役立たず旦那に三行半を書かせてさっさと次を探してた。他人事じゃないなぁ
読了日:09月28日 著者:杉浦 日向子


はしもとみお 猫を彫る感想
図書館本 書架で偶然 昨年浜松で個展見て知った方 その日記⇒https://kumaneko.hamazo.tv/e8231991.html そのときは犬にばかり目が行った。この本見てたらネコもなかなかいい気がしてきたが、時々ふてぶてしい顔するのがどうもなあ。目次の行列ネコ、アニマルチェスのルークはタコだったのか。僧正はハシビロコウね!小魚くわえて並んでるネコ 高層住宅の窓辺のモモはかっこよい!「犬は笑顔によりそい、猫は涙によりそう。」はちょっとまいった。
読了日:09月28日 著者:はしもと みお


千社札 粋・洒落・見栄の世界 (弓岡勝美コレクション)感想
図書館本 書架で偶然 千社札好きなので 殆どが札の画像 説明ほぼなし 千社札は納札ともいい奉納したものだがその後、デザインも洒落とかカッコよさで独自な、名刺やトレカのように集めたり交換するように。ここの大半はそうした交換札。明治以前のには藍地に白抜き草書のちょっと自分でっも持っていたいようなのが。でも多いのは浮世絵風カラー版。明治以降好きなのはp43生駒 白地に周りのぼやけた豆絞り。小さく1つだけ赤い桜。生駒の文字は墨。いいねえ!P117黒地に人魂、名前に怪し火。すっきり。
読了日:09月28日 著者:野島 寿三郎

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