2月の読書感想

2月の読書メーター
読んだ本の数:14
読んだページ数:2818
ナイス数:306



津和野 (安野光雅の本 2)
津和野 (安野光雅の本 2)感想
図書館本 ファンだし、安野さん偲んで まず当地図書館では「児童書」なのにびっくり。文章にカナ降ってないぞー。全部、リアルな風景画。好きなのは「沙羅の木」「鉄炮町」。沙羅の木って現在やってる食堂なのね。喫茶店かと思った。いい通りだなあ。この白壁の通りに店出してて外のベンチでコーヒー飲んだら気持ちいいだろうなあ。鉄砲町は山並みが迫る川沿いの、人家が多くない「旧街道はずれ」みたいな寂しさと親しみが感じられる。道の奥で遊んでる小さな子供たちの声が聴こえそう。やっぱり行きたいなあ津和野。今以上に変わらない内に。
読了日:02月01日 著者:安野 光雅


蚤の市
蚤の市感想
図書館本 ファンだし、安野さん偲んで 安野さんらしい仕掛け一杯!まず表紙の荷車の二人がこの後どこに出るか探すのが楽しい(必ずしも同じ姿勢で出るとは限らない)。この市すげえなと思うのは蒸気機関車、クラシックカー、帆船まで出てること。アラジンがランプ売ってランプの精が幟出してるし、ザンパーノも大道芸やってる。アラブ人がドラム缶の石油売ってる隣ではターザンが象牙売ってるって、おいっ!どこかで見たような少年が横笛吹いてる。ああ、表紙のお二人これを売りに来てたのか。カーミットもいる。靴を履いてみる女性達は!楽しい!
読了日:02月01日 著者:安野 光雅


ドミトリーともきんす
ドミトリーともきんす感想
図書館本 高野文子2冊目 読んでビックリした。日本の科学者の随想をもとに、彼らの分身らしき若者たちが暮らす寮の寮母さんとその小さな娘によるちょっとしたことを、シンプル・軟らかい線で描いている。アクションやゲラゲラ笑なし。先達らの随筆を読んでみたくなり、一番縁がありそうな中谷宇吉郎を予約しちゃった。名前の元はトムキンスシリーズで、私も不思議の国のトムキンスを持ってた。絵はところどころ手塚風になる。中谷の文身の絵を見たらいきなり涙が出そうになった。別に教わったのでもないのに。盆踊りは西馬音内のをお勧めします!
読了日:02月02日 著者:高野文子


ねにもつタイプ (ちくま文庫)
ねにもつタイプ (ちくま文庫)感想
図書館本 ちくまのFB宣伝で見た書名で借りた 初著者 ほぼ、著者の妄想を文章にしたもの ところどころ初期の筒井大先生の如き大暴走が顔を出すが、ほぼ全体狭い畳部屋で縮こまっている女性の独り言。むしろ「小さいことだけイジイジと」。 
読了日:02月05日 著者:岸本 佐知子


乾杯の文化史
乾杯の文化史感想
図書館本 著者のファン 民俗好き 江戸城では正月に参勤交代で江戸にいる大名から将軍が年賀を受けるが、全員(約200名)平伏の中、将軍只一人立ったままで「目出度い」と一言だけ言って去るそうな。一人で飲むのは欧州系。アジアでは「一人飲みはある種の病気だったり、反社会的な行為」「共食が原則(神・先祖・同族の目上)」。私は基本一人飲み(気を許した友人と飲むのも、基本お互いの一人飲み)なのだが、「ある種の病気」には少し心当たりがある。ケケケケ。
読了日:02月10日 著者:


中谷宇吉郎随筆集 (岩波文庫)
中谷宇吉郎随筆集 (岩波文庫)感想
図書館本 初著者 高野文子の紹介文で 北国と言う縁あり 文章の佳さにうっとり。余分な形容も擬音もなく淡々として美しい。感性のすばらしさ。驚異感を持つ子供を育てるには非科学的教育の方が役に立つ。「そんなことあるはずがない」と言い切る人があれば流言蜚語は蔓延しない。敗戦後、無人の観測所に盗みに入った者が盗み以外に観測装置を破壊していった。日本人の仕業。事情聴取でGHQの将校に「マッカーサーは救いの見込みがない状態でも目的のない破壊はしなかった」と言われた。!を感じた言葉がこの本には沢山ある。よい本に巡り合えた
読了日:02月15日 著者:中谷 宇吉郎


すぐわかる日本の装身具 「飾り」と「装い」の文化史
すぐわかる日本の装身具 「飾り」と「装い」の文化史感想
図書館本 眼休め用 え!が一杯。ヴァリニャーノの記録で日本人は宝石類に興味を示さず真珠も薬用!女性は平安から江戸まで髪飾りを使わなかった。髷を結わなかったから。見事な透かし彫りの鼈甲櫛!よく壊れずに伝わった!表紙絵は透き通った鼈甲櫛の浮世絵!透明!?ガラスに蒔絵の櫛!葛飾北斎が櫛とキセルのデザイン帳を描いてた!明治には水晶の櫛も!女性は江戸後期から指輪してた!袋物は男女問わずとてもかっこよい。明治には女性が半衿に襟留と言うブローチを!!腕や耳は縄文・弥生なのね。
読了日:02月15日 著者:露木 宏,宮坂 敦子


大江戸化物細見
大江戸化物細見感想
図書館本 書架で 妖怪好き 著者はアメリカ人で「へえ」と思って借りた。江戸時代の黄草紙本を解説しつつ「入れない方がいいツッコミめいた感想」を入れてる。でも元の草書体じゃこっちが読めないから、原文を今の活字にしたところがナイス!可愛くない豆腐小僧もいるのね。「ばけものつわもの二日替」「鬼の趣向草」が面白い。鬼娘の顔は今の漫画家なら絶対もっと可愛くしちゃうはず。江戸時代の絵師は「鬼」からイメージが離れられなかった?そういや今のマンガの顔はいつ頃出来たんだろう?高橋留美子以前であることは間違いないな。
読了日:02月19日 著者:


日本まじない食図鑑: お守りを食べ、縁起を味わう
日本まじない食図鑑: お守りを食べ、縁起を味わう感想
図書館本 書架で 著者の神様ご飯を先に見つけたのだが、とても分厚かったので、まずこれをお試しに。結果:中身は研究とかではなくローカルテレビの女子アナ的文章の「あたしここも行った!」本。写真は巧いのだが、写真の説明がどこにもなく、いわば「にぎやかし」、ページ稼ぎ、「アタシのレイアウトセンス見て!」。この著者もう借りなくてもいい。
読了日:02月22日 著者:吉野 りり花


東西奇ッ怪紳士録 (小学館文庫)
東西奇ッ怪紳士録 (小学館文庫)感想
図書館本 偶然見つけた 鳥人幸吉の縁があって 96-97年小学館ビッグゴールド掲載の単品集。大人向けで、ストーリーがぬるいです。貧乏生活を抜け出してずいぶん経った頃なのだからだろうか?「貸本末期の紳士たち」「フランスの妖怪城」はおススメ。著者による手塚治虫の似顔絵は、初めて見た。白土三平はいつも通り、つげよしはるはほぼ鬱な雰囲気。フランスの郵便配達は雰囲気がいかにもな感じで戦後間もない白黒フランス映画のよう。
読了日:02月23日 著者:水木 しげる


アガワ家の危ない食卓
アガワ家の危ない食卓感想
図書館本 出かけた先にたまたま図書館があったので いつもの阿川節が軽快で、結婚なさってからの文章だから、夫の方と阿川提督を比較する箇所も。気を使ってくれる方でようございました。中華粥、豚角煮と中華ものにかなり魅かれた。大震災の後の持久食はすごい。よくこれだけ入る冷蔵庫を持っておられた。最後の和田誠の章、シナトラカクテルはロン・カーターを聴きながら飲んでみたい。くどくない文章は持って生まれた性格なのか?それとも年と共に?心地よく酔いました。いや、読みました。
読了日:02月26日 著者:阿川 佐和子


水木しげる ゲゲゲの大放談
水木しげる ゲゲゲの大放談感想
図書館本 出かけた先にあった図書館で偶然書架から 水木先生ファンだし 奥様との対談、珍しや二女悦子さんとの対談が入ってて、特に悦子さんとのは短いけれど興味深い内容だった。テレビくんはお初。ほぼ水木キャラが出てる。年表見てガロデビューは私が高校1年と知る。私のガロ体験はそれより4年先。フランスからいろんな賞もらってるのを初めて知った。ファンにあるまじき状況です、はい。
読了日:02月27日 著者:水木 しげる


別冊歴史REAL江戸の食と暮らし (洋泉社MOOK 別冊歴史REAL)
別冊歴史REAL江戸の食と暮らし (洋泉社MOOK 別冊歴史REAL)感想
図書館本 料理コーナーで 真っ先に天正十年安土城での信長が家康を招いたときの本膳から五の膳の再現画像出てる。まさしく十兵衛が饗応役で用意したやつ。しかし、汁物多いなー。これで難癖付けられたか!?文化文政期の江戸の物価が出てるけど、煙草が8925円/g。紙巻き煙草なら1本が0.8gなので、江戸時代の煙草って凄く高価!?なんか信用できないなあ。でも振り売りの冷たい水が100円/杯ってのは今のPETボトルとほぼ一緒だなあ。団子1串100円ってのも納得の価格。
読了日:02月27日 著者:


お雑煮マニアックス (dancyu特別編集 プレジデントムック)
お雑煮マニアックス (dancyu特別編集 プレジデントムック)感想
図書館本 料理書架で 著者はお雑煮屋の代表!!私は北海道出身だが、この本の雑煮ではなかった。母は青森仙台山形と移り住んでるが、我が家の雑煮はこの本での栃木に近かった記憶が。父親は十津川移民の子で北海道生まれだが、そもそも明治の北海道でも奈良の十津川でも餅が食えたかどうか。「(十津川の)栂之本では、元旦に素麺を茹でて、つけ汁につけて食べ、別に丸餅を焼いて食べた家もあった。」というから、食ったとしても神様のお供えの下がり物では?
読了日:02月28日 著者:

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昔のサロコンの演奏が聴ける「サロコン選」はこちら⇒https://salocontama.hamazo.tv/
最新版を本日投稿しました。(全曲聴けます)次の分は今月中頃を目途に編集中です!
懐かしい顔が見たかったら、サロコン歴史資料館へ!目次です
http://solocon.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/no2701317_3fd2.html


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