8月読書まとめ

8月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:1736
ナイス数:207



狂言 三人三様 (第2回) 茂山千作の巻 京都から生まれた癒しと笑い
狂言 三人三様 (第2回) 茂山千作の巻 京都から生まれた癒しと笑い感想
図書館本 千作・千之丞兄弟がどっちも存命の頃。これは凄い本。千作さんと長男と二人インタビュー、演目ごとに千作、野村万作(満載の父)、萬斎がそれぞれに思うところを語る、識者による関西狂言の歴史、息子たちによる千作のこと、弟千之丞による兄のこと。ほぼ完ぺきに千作を語りつくしたと言えます。萬斎は千作の「理屈がなくてもめでたいお正月でござる、と言い放てるパワー」を凄いという。なぜか、私には野村家は理屈の方が強いと感じた。千之丞さんの「能と一緒に滅びたくない」はYES。田舎者は能を習いに行っても狂言は習わない
読了日:08月04日 著者:


空想書房
空想書房感想
図書館本 著者検索で 1991年の本 いまよりもちょっと言葉もひねりも多いみたい。「職人たちの春」の方が、知らないことに純粋に感動している姿が感じられる気が・・・(年とられたせい?)。とは言え、感受性は半端でない。雲中一雁という言葉の篆刻いいですねえ。しかしどうして中国の印章って陰刻多いんだろう。お土産だからかなあ。よい答えをする子よりも、疑問を沢山持つ子供を多く作るのが教育じゃないか?私もそう感じます。
読了日:08月07日 著者:安野 光雅


おにぎりの文化史: おにぎりはじめて物語 (視点で変わるオモシロさ!)
おにぎりの文化史: おにぎりはじめて物語 (視点で変わるオモシロさ!)感想
図書館本 新刊案内で 確かにミニ文化史。現代、コンビニによっておにぎり文化が全国的に、そして3角形が一般的になったのは明らか。江戸時代から前はおにぎりは絵や文にあまり取り上げられない。オカネだして買うものじゃなかったから。納得。さるかには江戸後期にその中で焼きおにぎりであることが記されている!!広重が五十三次で藤沢の路傍で金毘羅参りの旅人がおにぎり食べてる絵を描いてる。三角らしいが海苔なし、どうも中の具もないらしい。実験で弥生時代のコメの炊き方で飯が握れるかやってる。写真多くやや子供を意識した造り。
読了日:08月08日 著者:


京都祇園祭の染織美術―山・鉾は生きた美術館 (京都書院アーツコレクション)
京都祇園祭の染織美術―山・鉾は生きた美術館 (京都書院アーツコレクション)感想
図書館本 借りて分かったが文庫サイズ!?せっかくの写真がちっちゃいっ!ペルシャの、中国の、アジアのどこかの毛氈たち。きっと東インド会社経由で買ったのでしょう。殆ど写真で文章はわずか。フランク王国からの輸入品、見事だけど裸体とイエス関係はさすがにないのね。朝鮮の毛氈も数多いけど、説明で「献上された」となっていて、いかにも朝鮮が日本の属国みたいな書き方。文禄・慶長では日本側が負けてるので、いかに明治以後の教育が根強いか分かるわ。あれは対等の立場での「贈呈」です。
読了日:08月13日 著者:


あんこ読本  あんこなしでは生きられない
あんこ読本 あんこなしでは生きられない感想
図書館本 入り口近くに飾ってあった。アンコ好き。しかしアンコが食べたくなるような本、ではなかった。お店のこだわりを主に伝えるガイドですな。アンコの香りや味を思い出させてくれて思わず買いに行ってしまう文章ではない。そういうことを考える立場でない人達か、味を伝える文章力のない素人の作った本かと。分類「駄」。
読了日:08月13日 著者:和菓子好き委員会あんこ部


杉浦日向子 増補新版: 生誕60周年 江戸から戻ってきた人 (文藝別冊)
杉浦日向子 増補新版: 生誕60周年 江戸から戻ってきた人 (文藝別冊)感想
図書館本著者検索で ファンです この本で「!」だったのは、天野祐吉「紙面を一般の人に開放する」今の独善のネット意見をどう思うだろう。村上龍;俺様で、のっかり。全く読んだことないけどこんな奴なの?やっぱりお栄さんは杉浦日向子の作ったキャラクターがいい。著者本人のは七味五悦三会に帰依しちゃった。しかも思い出せるそれがありゃいいってのは、ネットに自分が食ったものや行った場所を「いいねしてー」感丸出しでタレ流してる自己愛患者には決して行きつけない境地。ざまあみやがれ。
読了日:08月20日 著者:


日本の染織 5 友禅染 (京都書院美術双書)
日本の染織 5 友禅染 (京都書院美術双書)感想
図書館本 地元にあるとは思ってなかった ただ出版社検索の偶然発見で「友禅染」とは紹介しておらず、本を絞り込むのに読メを利用。結構めんどくさかった。図書館のデータ登録に一考を要す。友禅染、やっぱり目を魅かれるのはデザイン。掲載された中ではp39の桜樹短冊小袖が好き。これを着た女性を見たい。次に凄いと思ったのはp31袱紗。友禅の袱紗!!ボーダー柄ともいうべきp52段木賊花兎小袖は度胸がいるなあ。色使いではp86流水秋草振袖でした。眼福眼福。
読了日:08月21日 著者:丸山 伸彦


名物裂 (京都書院美術双書―日本の染織)
名物裂 (京都書院美術双書―日本の染織)感想
図書館本 お気に入りシリーズ 載ってる裂は全部輸入物だった。輸入物好きは日本人の遺伝子か?文字通り切れ端も蒐集。オタクか?p54もとは明の皇帝の礼服だったのも。ボロボロになったからいい処だけ切り出した?誰が着古したんだろう?明宮廷から古着で出てきたか?p40有栖川錦の配色が素敵。そしてp20の人物文様、折った梅の枝に鳥かごを吊り下げてる、山羊か羊に跨った人物。着てるものや帽子、鐙から出てる靴らしきものとか北方遊牧民の姿?とにかく「?」一杯で楽しめる本でした。
読了日:08月22日 著者:切畑 健


歴史写真のトリック―政治権力と情報操作
歴史写真のトリック―政治権力と情報操作感想
図書館本 安野光雅さんの本で知って 全体主義的政治機構の下で行われた広報写真への改造を改造前後の写真を使って説明している。が、殆ど絵画となっている(誰が見ても)ものもありそれはどうなんだべ?スターリン時代のソビエトが一番多く、それは個人崇拝を進めたい、こいつは敵だ(だから排除した、そのことを示す)が理由。なお著者について感想書く前にwikiで思想傾向を調べた。右翼でも何でもないようで、とすると、コミュニズム全体が絶対帝王を作り易いってことか?今は主義に関係なくもっと手が込んでて見分けつかないんだろうな。
読了日:08月29日 著者:アラン ジョベール
更紗 (京都書院美術双書―日本の染織)更紗 (京都書院美術双書―日本の染織)感想
図書館本 まとめ借りの1冊目 85p中4pだけが和更紗 それくらい輸入の銘品ばかり。インド(ムガール)製が多く、1~4は女性やヒンズー神を意匠に使っているがイスラム。デカい国なので宗教統一できなかった?内装、装飾用というのも納得。中にどうやらハヌマンらしき題材のもあった21。幾何模様は23が好き。日本に輸入された後、友禅とパッチワークになった79が素晴らしい。斜めカットでつなぐ色・形・模様のリズム!85小堀遠州の茶杓袋が好き。欧州で更紗が作られ銅版画のアルブレヒト・デューラー風になった109は驚いた。
読了日:08月30日 著者:吉岡 幸雄


型染・小紋・中形 (京都書院美術双書―日本の染織)
型染・小紋・中形 (京都書院美術双書―日本の染織)感想
図書館まとめ借り2冊目 書きたいことが山ほどあって縮められない。なので心が動いた図番列記。9,10浴衣,16弥次喜多模様,28,29お館様の奥様の冬の外套,54革羽織,56武家の?火事羽織,67,68舞楽装束。後書きのp90「義経籠手(72)」は誤記、「66」が正解。浴衣、桃山―江戸の薄青系地色に染めた麻に白抜き模様。若い娘がこういう薄物着て、ちょいと汗ばんで体の線が浮かんで見えちゃうようなの想像してしまいます~。
読了日:08月30日 著者:金子 賢治

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