12月の読書感想

12月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:2770
ナイス数:84

盃物語盃物語感想
図書館閉架本 著者が集めた盃とのこと 江戸後期くらいから戦後まで 珍奇優先かな?鳥の卵や貝殻(オウム貝も)・亀の甲羅(形そのまま)で出来てるのとか、文明開化と言う文字や機関車、日の丸を書いた盃って野暮ったい。どうだ凄いだろ感満載。使いやすそうで綺麗って少ないなあ。日本人ってそんなだったのか。一つだけ「これはいい!」と思ったのは相撲稽古部屋と題が付いた江戸の磁器盃。なんとなく広重の絵を思わせる構図の取り方で、土俵と柱と注連縄を描き、真ん中を白い空間でたっぷり残してある。潔い構図!
読了日:12月04日 著者:篠田 恒男
箸置きの世界: 食卓の小さな遊び (229;229) (コロナ・ブックス)箸置きの世界: 食卓の小さな遊び (229;229) (コロナ・ブックス)感想
図書館本 「遊び」と言うだけあって楽しい。でも箸置って、欠け易いしその意味で収納に気を使う。そんな目で見て「いいな!」が磁器製のミニ羽子板、三色串団子、ちょっと壊れ易そうで怖いけど団扇、案山子、筍、なんと錫100%の水引(これが私の中でNo.1)、干支の三猿もいいかも。現代は「所有して得意になる」でなく「あ これ可愛い」「うん これなら引き出しに仕舞える」が優先されるのだな。いいことだと思う。並行して読んでた「盃物語」の感性とは大きく違ってて。デザイン、好きなのも多かった。
読了日:12月04日 著者:串岡 慶子
日本古典文学大系〈第2〉風土記 (1958年)日本古典文学大系〈第2〉風土記 (1958年)感想
図書館閉架本1993 「天の下しろしめす」という枕詞が常に出る。郡などの広さはなくすべて距離。面積の概念も測り方もなかったようだ。ところが逸文摂津国八十島に「ヒロサ」が出てる。後世の文らしい。播磨国神前で神様が我慢比べし糞を我慢した方が勝つが、その後に脱糞したら笹の葉に弾かれて飛んだので、そこをハジカの村と呼んだそうな。後世の住民、気の毒に。浦島の話で亀は救われたのではなく捕獲。しかも亀が乙姫!?因幡の白兎がなぜ島に渡ろうとしたのか知りたかったが、洪水で流されたから元の地へ帰りたかったのだった。
読了日:12月10日 著者:
日本の路地日本の路地感想
図書館本 美しくディスプレイしてあったので図書館のおススメ本かも。確かに写真綺麗。でもこれ路地?というような道も多い。著者なりの路地定義をはっきり出して欲しい。私の路地は「軽トラがすれ違えない。段々道で車両が通れず、しかも細い。出来れば両サイドは建物(石垣含む)。公共路である」。p17は古い街道じゃない?p30の尾道、不思議なお店だなあ。p50.51は路地じゃないと思う。花街・飲み屋街は京都も青森も立派な路地!
読了日:12月10日 著者:
颶風の王颶風の王感想
図書館本 友人がこの作家を読んでいたので 私は北海道生まれ、姉の旦那が帯広で獣医してた。すぐ上の兄は釧路の海に近い原野付近で教師だった。雪の坂道をどさん子馬がデカい橇引いて楽々昇っていく光景を何度か見た。全部なんとなく覚えある景色。結末、いかにも日本らしい。USならこういう感情なしで大スペクタクルで救出成功にするんだろうな。日本固有種の馬を断種する政策があったのは知らなかった。何作目か知らないけど、進行がもちゃついてて結構流し読みでした
読了日:12月12日 著者:河崎 秋子
Ryohei YanagiharaRyohei Yanagihara感想
図書館本 開高健から 絵の説明一切なしの潔さ 初めの章は洋酒天国の表紙?粋(老人以外は使用不可語) アンクルが吹きガラスでチューリップグラス作ってる。扇面画もいいなあ。TVCMの章、初期はアンクルの顔が小さい細い。ちょっと違和感。カラーの章。ケシの花綺麗!storyの章。魔法使いの弟子描いてる!!旅行の章 客船の中のBarで夜の海。一緒に飲んでる美人さんは誰?そしてアンクルの章。沢山の船の模型に囲まれ客船の絵を描いてるアンクル。しかも氷の入ったグラスの隣には山崎が!!船長の制服着て幸せそう。祈ご冥福 


読了日:12月12日 著者:柳原 良平
楽園の泉 (ハヤカワ文庫SF)楽園の泉 (ハヤカワ文庫SF)感想
図書館本 書架で発見 A.C.クラークファン 宇宙エレベーターを作る側の話。なので科学の本を読んでる気分だった。異星の宇宙船がやって来るが、通過のみで大パニックにもならず、異星人の「神?なんですか?それは」という態度が分るわ―。地球が21世紀半ばにパンデミックに襲われるというほんの短い文が出てた。半ばよりちょっと早く襲われちゃったのだが、コロナはひょっとして単なる前哨戦なのか?えっ!?100分で名著にでてたのっ!?
読了日:12月19日 著者:アーサー・C. クラーク
歩きながら考える (中公新書ラクレ 773)歩きながら考える (中公新書ラクレ 773)感想
図書館本 著者のファン。予約入れて2か月くらい待った。「立ち止まって考えてみる」から一歩前に。著者自身の生き方を腰を据えて考え、上手に説明した本。ノウハウ本でも自己啓発本でもない。自分で選べ、思考停止するな、が基盤。「みんなが」は思考停止の言い訳。フランダースの犬・シンドバッドの冒険・ニルスの不思議な旅を並べての「自分を甘やかし、犬まで巻き添えにして自殺同然のことをする」のは間違っていると言うのは正論と思った。
読了日:12月23日 著者:ヤマザキマリ
別冊太陽 アジアの雑貨を楽しむ タイ・ベトナム・インドネシア別冊太陽 アジアの雑貨を楽しむ タイ・ベトナム・インドネシア感想
図書館閉架本 眼休め用 「誌上マーケット」とサブタイトルが付いてるがまさしく、だった。なんか通販カタログを見る思い。いいなと思ったのは少数民族の布で色合いも柄も襟巻にしたくなる大人のシックさ!網籠ではべトナムの市松模様のがいい。ただ使い道に困るかも。入れっ放しになるとか。焼物はタイ製のカンボジャ釉薬の焦げ茶の小皿小鉢が使いたくなる。古布を掛け軸にしたのはアイディアも見た目も素晴らしい。しかも腰巻布というのも利休・織部好みではないですか!
読了日:12月28日 著者:別冊太陽編集部 編
傀儡 (集英社文庫)傀儡 (集英社文庫)感想
図書館閉架本 面白かったがなかなかに混み入った作りとなってて、友人のいうように「あっという間に読み終わり」はしなかった。五代目執権北条時頼の頃の鎌倉。親鸞は出るわ日蓮は出るわ。念仏宗がいて中央アジアの坊さんが、念仏踊り始めたり(一遍じゃないのか!?)、南無阿弥陀仏は方便であると言ってみたり、物凄い。なかなか死なない女は何度も刺されたり切られたりしながらも生命力も体力も抜群。書いた方も読む方も相当エネルギーが必要。でも面白かったから読み通せた。著者もっと生きて欲しかった。
読了日:12月29日 著者:坂東 眞砂子
宮西達也の世界 (別冊太陽 スペシャル)宮西達也の世界 (別冊太陽 スペシャル)感想
図書館本 美術関係書架で 初めての作家さん 若干この人のための作品紹介的本なので、せっかくだから図書館に子供向けの絵本を数冊予約入れた。ぶたくんと100ぴきおおかみの「どどどど」が迫力だもんなあ。
読了日:12月31日 著者:
聖楽堂酔夢譚聖楽堂酔夢譚感想
図書館閉架本 夢枕獏のバイオレンス以外の未読本 元は「乱読・幻書館」という書名だったのを加筆・訂正したと後書きにある通りの乱文と言ってもよいかと。基本的にこの方のバイオレンス物は酔っ払った勢いで書いているような(ホントは素面だとしても脳内物質の出方は同じじゃないかな)、口数の多さ、擬音擬声語多出が嫌いなので避けていたのだが、この本もほぼそれだと感じた。ファンだけど、この本は駄本だなあと感じた。
読了日:12月31日 著者:夢枕獏

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