6月の読書まとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:2297
ナイス数:224



目利きのヒミツ
目利きのヒミツ感想
図書館本 著者検索で 赤瀬川ファン エッセイ本で、現代美術家の目と脳みそから作られる「表現」「発想」が妙に判り易い。「現代美術と鼻の関係」の章は見事な一文です。感覚ではなく頭の領分でみるのが現代美術、というのを美術史を少々織り交ぜつつ語ったりして行く。現代美術作品の本物贋物の見分けが出来る目利きはいるのか?「誰が作った」の証明だけが作品存在の保証である。現代美術の世界では「鼻が利く」必要があるが「なんとなく小狡い」感じを受ける、との文章を見て思わず両手を上げて賛成!!

読了日:06月04日 著者:赤瀬川 原平


肖像彫刻家
肖像彫刻家感想
図書館本 篠田ファン 図書館に入荷してからの待ち時間長かった。さすが人気作家さん。今回の作品は私にとって大ヒット。「ロズウェル」的おらおら感とか筒井的ハチャメチャ感で読んでて転げ回った。男のダメさ加減の書き方は少し遠慮したのかな。しかし物凄い姉との対比が見事。ラストの章の年寄りが求める人々とはが涙出た。表紙の絵師はダメ。何考えてるんだろ。表紙絵でネタバラしちゃだめだろう!大家さん一家うざいけど素敵!!
読了日:06月06日 著者:篠田 節子


心を映す仮面たちの世界
心を映す仮面たちの世界感想
図書館本 狂言検索 万之丞さんファンでした。真伎楽を観に行って心酔し花風流でダメ押しされた。きっかけは仮面であり、伎楽でした。花風流のときは既に発病されてた模様。中国の仮面劇に「サルから人間に変わる過渡期の劇」があり主役はアブモ・アダムの老夫婦というSF心をくすぐるものがある。万之丞さん自身が狂言の乙、能の小面をつけて演技に違いが表れる話をし、心理学の河合隼雄と対談し「期待するものを破る仕掛けが芸術だったが芸術の方がいつものようにやることを期待されるようになった」と語らせる。この人も失ってしまった。良書
読了日:06月08日 著者:野村 万之丞


忘れられそうで忘れられない映画
忘れられそうで忘れられない映画感想
図書館本 映画というより和田さんが好き 古渡の映画(アメリカ)の粗筋とそれにまつわるあれこれ。古いものばかりなのにセリフもかなり再現。DVDとか見ながらメモしたのかな?従って映画好きでないと飽きると思う。私は粗筋は飛ばし読みし、「余談」を楽しんだ。「原始怪獣現る」とゴジラの関係、アンソニー・クイン(「バラバ」をBSで最近見て懐かしかった)がプロダンサーでダンパのコンテスト荒らしをしてる役とかそこだけ見たい。ジェームス・キャグニーってタップダンスが物凄い。エリア・カザンがプロボクサー役で出演!?
読了日:06月13日 著者:和田誠


アジアの布と暮らす (Good Earth Books)
アジアの布と暮らす (Good Earth Books)感想
図書館本 書架で 文章以外の本を「見たく」なって やっぱり、赤、赤茶、赤味の強いオレンジなどこの系統が圧倒的に多い。生命力?だからたまに黒地が出るとハッとする。パウル・クレーの「船乗り」とか原始絵画みたいな人物・動物が刺繍されたインドネシア・フローレンス島の祭礼用腰布(P65図33)は素晴らしい。p7インドサリー(絣・絹)の涼しげな雰囲気もいいわぁp34カシミールの山羊毛織ショールの文様も「ちょっと違うんだ」的雰囲気がいい感じで好きです。いいもん見た。
読了日:06月14日 著者:


和の意匠にみる文様の名の物語
和の意匠にみる文様の名の物語感想
図書館本 書架から 見開きの右が大きな1枚写真 左に文章。文様じゃない写真3枚ほど。だめでしょー文様でなきゃ。文楽の人形衣装はなんとピンボケ。使うなっ 左ページに一杯文様の名前出てるが写真が対応してないのでどんな文様か分からない。着物の写真は綺麗。特に熨斗のは素晴らしい。よくこの着物を選んだと思う。拍手っ 
読了日:06月14日 著者:木村 孝,世良 武史


インドの更紗手帖: 世界で愛される美しいテキスタイルデザイン
インドの更紗手帖: 世界で愛される美しいテキスタイルデザイン感想
図書館本 書架から 借りた理由は同時に借りたほかの本と一緒で、文章じゃない本を「見たくなった」から 赤系統だけかと思ったら結構、青や緑も使うんだなあ。好きな色柄はp38の青い小花模様のなにか。p56緑系統の小花模様手提げバッグ。p40の「オウジーパターン」って日本の立涌紋とまるっきり一緒。中に花まで入ってるしね。そうか仏具関係で伝わったか。
読了日:06月14日 著者:田中 敦子


「その後」のゲゲゲの女房
「その後」のゲゲゲの女房感想
図書館本 書架で 水木大先生が亡くなって葬儀、その後のことなど。妻による亡き夫のおもひで だなあ。先生がハンバーグ食べてる写真は、作品に出てくる「フハッ」と言いながらくらいつくキャラそのもの。水木語録では「これ、おいしいから気を付けてね」「自然界ではどんな虫でもけだものでも、自分でエサを探して食べる」「これだけ一生懸命、寝食忘れて描いてるのは、苦しくて仕方ないけど、好きなことだからやれるんだ」 はい、分かっております!
読了日:06月19日 著者:武良 布枝


安野光雅 自分の眼で見て、考える (KOKORO BOOKLET―のこす言葉)
安野光雅 自分の眼で見て、考える (KOKORO BOOKLET―のこす言葉)感想
図書館本 書架で 安野さんファン 不思議な装丁 表紙の普通なら書名の部分に安野光雅と書き、「のこす言葉」と薄く小さく(背の普通は出版社の名前の位置に)。これは安野さんの次代へ「のこす言葉」なのか。スペインの村にローマ時代の門があってそれをスケッチに2度行って、2度目には破壊されてたが、映画のセットだったからという話は爆笑。スケッチは楽譜を見ての演奏。対象とそっくりにはならないが音楽として出来上がっていく。絵を見ての「わかる」と「感動」は違う。私も「心が動く」ように訓練をしていなければ。薄く小さな良書。
読了日:06月21日 著者:安野 光雅


怖いへんないきものの絵
怖いへんないきものの絵感想
図書館本 書架から 中野京子関連で 早川いくをのだした企画に出版社が乗っかって中野京子に声をかけてできた本。この早川の文章が売れない芸人の芸みたいにくどい軽口と絶え間ないツッコミどころ探しで嫌になる。それでも面白く感じたところはありました。中野京子は小さい頃エイに食われそうになった話や、エデンの園のヘビに手足がある話などせっかくいいネタなんだから安っぽいへらへら笑いでくるまずにきちんとすくい上げれば良かったのになあ。まるで不機嫌な女子中学生のようなクリヴェッリの聖母子のマリアの顔つきも謎だと思うよ。
読了日:06月23日 著者:中野 京子,早川 いくを


蜘蛛の糸は必ず切れる
蜘蛛の糸は必ず切れる感想
図書館本 作者検索で 知らなかった。この人小説書いてたなんて。この人が好きで、絵まで持ってる(実は貰い物)。漫画の方と同じ匂い・発想だが文章が上手い。漫画なら背景にサラリと描く絵のところを文字で出すために沢山工夫している。まじめな性格が見える。作品自体も面白かった。短編よりちょっと長いかなというのがいいみたい。「船を待つ」は初期作品と同じ感覚で、寂寥感一杯。訳なんかわからない、誰も説明しない、ただそうなってる。これがいいんだよ。キリコの絵みたいで。
読了日:06月28日 著者:諸星 大二郎

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